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2026.02.06

【報告】2025年Aセメスター北京大学派遣留学報告 教養学部 田中妃音

2025年9月から1セメスター、北京大学元培学院にEAA派遣留学生として留学した。本稿では、寮生活・学習成果・課外活動の三点から、この留学で得た学びと成長を振り返る。

1.留学の目的
留学の目的は大きく二つあった。第一に、北京大学での学生生活を肌で感じることだ。私は大学院への進学を予定しており、将来的には北京大学とのダブルディグリー取得も視野に入れている。そのため、この留学は実際の授業やキャンパスの雰囲気を体験する絶好の機会だと考えた。
第二に、中国語能力を向上させることだ。私にとって中国語は第三外国語である。学習開始から半年間の独学によってHSK5級を取得したものの、学習内容は試験対策に偏っており、対面での会話経験は皆無だった。だからこそ「留学中は、現地の学生と可能な限り中国語でコミュニケーションを取る」という目標を自分に課し、覚悟を胸に北京へ向かった。

2.寮生活
EAA派遣留学では、北京大学が用意した寮に入り、現地の学生と共同生活を送る。私は元培学院の中国人学生3名と同じ部屋になり、2段ベッドの上段が割り当てられた。当初はルームメイトとうまくやっていけるか不安だったが、彼女たちは拙い中国語を話す私を温かく受け入れてくれた。
何より驚かされたのは、毎日遅くまで実験や課題に取り組む彼女たちの勤勉さだ。「大学受験は範囲が決まっていたから楽だった。今は学ぶことが無限にあって時間が足りない」――まだ大学2年生のルームメイトが放った言葉に、私は大きな衝撃を受けた。
そんな姿に感化され、私も生活を一変させた。毎朝7時に起床し、寮の自習室で勉強することを日課にしたのだ。こうした規則正しい生活を続けた結果、留学後半にはルームメイトから「中国語が本当に上達したね! まさに「学覇(超優等生)」だよ」と声をかけられた。日々の努力を身近な存在に認めてもらえたことは、大きな自信につながった。

帰国前日にルームメイトが送別会を開いてくれた

3.学習面の成果 
学習面での成果として特筆すべきは、留学生中国語スピーチコンテストへの出場だ。「人工知能と多文化共生」というテーマに対し、時間をかけて原稿を練り上げ、発音練習に励んだ。この経験を通じて、中国語の作文力や発音が向上しただけでなく、中国におけるロボットやドローン技術の発展についても理解を深めることができた。

中国語スピーチコンテストの様子

また、新闻与传播学院(ジャーナリズム・コミュニケーション学院)で履修した「英语新闻(英語ニュース)」の授業も強く印象に残っている。グループ課題では「国際交流」をテーマにした映像制作が課されたが、グループ内で留学生は私一人。議論はすべて中国語で行われた。最初はハイスピードな会話に圧倒されたが「毎回の授業で一度は発言すること」を目標にし、少しずつ発言の機会を増やしていった。その結果、聴解力と会話力がかなり向上したと感じている。

授業「英语新闻」のグループのみんなと

4.課外活動
中国語での会話に一定の自信がついた11月以降は、課外活動にも積極的に参加した。外国語学院学生会が主催する言語交換イベントに参加し、パートナーと4週間にわたって北京の名所を巡った。また、北京大学学生会主催の社会見学にも参加し「北京十号线青创村」や「中国电影博物馆」などを訪問した。
こうした活動を通じて、授業や寮の枠を超えた交友関係が広がり、中国語を使う機会も増やすことができた。語学力に不安があるからこそ、あえて外へ踏み出し挑戦する。その大切さを実感した時間だった。これから留学を考える学生には、ぜひ勇気を出して課外活動に飛び込んでほしいと思う。

「中国电影博物馆」での集合写真

おわりに
卒論執筆と並行しながらの留学生活は、非常に密度の濃い日々となった。今回の経験を通して、大学院で再び北京大学に留学したいという思いは確信に変わった。この留学は「終わり」ではなく「しばしの別れ」にすぎない。再び北京大学に戻ってくる日を目標に、私はこれからも学び続けたい。