
【日時】2025年12月6日(土)10:00-17:00
【場所】東京大学東洋文化研究所3F 大会議室
※要事前登録:こちらからご登録ください(上限に達し次第申し込み締切)
【言語】日本語
【概要】
「情動」という概念が近年、哲学や文化人類学といった領域で注目を集めている。感情や理性が発生する以前の潜在的領野として定義される「情動」は、「理性」を特権化する「理性中心主義」や、その「理性」が宿る存在として人間を他の存在と一線を画するものとして見なす「人間中心主義」といった、従来の知の在り方を抜本から見直す契機として期待されている。さらに踏み込んでいえば、「理性」や「人間」を特権化することによって成り立ってきた「近代」、そしてそれを支えた西洋哲学的発想を批判的に問い直す手がかりとなるのが「情動」という概念であると言えよう。
本シンポジウムでは、この「情動」を手がかりに、領域横断的な議論の場の創出を目指す。「情動」論が与えたインパクトとは何であったか。「情動」という概念を応用したとき、どのような新しい地平が開かれ得るか。これらの問いを出発点として、哲学、メディア研究、文化人類学、朱子学、仏教学、美術史、社会学、思想史といった様々な分野の研究者が意見を闊達に交わす場を創出することが、本シンポジウムの目的である。
【プログラム】
10:00–10:05 開会の辞
10:10–11:10 パネル1 情動論の理論的地平
情動研究の射程——一つの社会が別の社会に移行する萌芽的状況のなかで/伊藤守(早稲田大学)
なぜ情動は「語りえない」のか——情動論の起源と現在地から再出発して(仮題)/柿並良佑(山形大学)
コメンテーター:中島隆博(東京大学)
11:10–11:15 休憩
11:15–12:15 パネル2 情動論の人類学的地平
人類学におけるイメージと情動の問題——「民族誌映画」の周辺で/箭内匡(東京大学)
「情動」への間接的接近?——儀礼の民族誌記述を巡って/名和克郎(東京大学)
コメンテーター:川村覚文(大妻女子大学)
12:15–13:30 ランチ休憩
13:30–14:50 パネル3 「東洋」と情動
唐代音楽から考える「情動」/田中有紀(東京大学)
宋代の書画鑑識論と「情動」/塚本麿充(東京大学)
「情動」から切り開く禅の世界(仮題)/柳幹康(東京大学)
コメンテーター:大井奈美(山梨英和大学)
14:50–14:55 休憩
14:55–15:55 パネル4 現代政治と情動
台湾有事の情動論的次元/園田茂人(東京大学)
「沖縄問題」と情動/崎濱紗奈(東京大学)
コメンテーター:有元健(国際基督教大学)
15:55–16:00 休憩(コーヒーブレイク)
16:00–16:55 全体討論
16:55–17:00 閉会の辞
【主催】東京大学東アジア藝文書院 潮田学芸知イニシアティヴ