東京大学は、2018年12月にダイキン工業株式会社と産学協創協定を締結して以来、同社と全学的な共同研究や人材交流等を進めています。この組織的かつ包括的協業は、インクルーシブで持続可能な未来社会の構築に寄与すべく、空気の使用に係るテクノロジーから空気が持つ課題や可能性等に至るまで、多種多様な異分野融合研究を促進しています。東京大学とダイキン工業が長年培ってきた学知および実践知の融合による相乗効果は、この「空気の価値化」プロジェクトに様々な創造的試みと発見をもたらしています。この産学協創協定のもとで設立された東アジア藝文書院(EAA)は、東アジアからの新しいリベラルアーツの実践を通じて、未来社会の創造に向けたダイナミックな社会連携に貢献します。そして、様々なバックグラウンドを持つ人々が集い、互いの知を高め合い、哲学する強力な場としての役割が期待されるアカデミアそのものの更なる発展と変革を目指します。EAAは、開かれた対話のためのプラットフォームとして、空気の価値や意味、空気と人間、社会、万物との関係、さらには価値付けることそのもののあり方といった根源的な問いに基づく議論を推進します。

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EAAは、21世紀の世界と人間のために新たな学問を創造すべく「東アジア発のリベラルアーツ」という標語を掲げています。国際的な研究ネットワークと学部生教育を結びつけるのみならず、産業社会とも協働しながら、アカデミアの新たな「フロンティア」として精力的な活動を行っています。「30年後の世界へ」という講義のタイトルは、わたしたちが望む未来に向かって、偶然性と不確実性を運命的な悦びへと転換していくための想像力と感性を養うことを目指してつけられたものです。そして、こうした想像力と感性こそは、わたしたちが「教養」と呼び習わしている、知性の最も根底的な土台を構成するものです。では、わたしたちは、未来に向かって何を、どのように望むべきでしょうか。いったいわたしたちはどのような世界を想像すべきでしょうか。これは開かれた問いです。そこに誰もが均しく認める唯一の答えは存在していないでしょう。しかし、この問いこそはわたしたちが意志する人間として未来の創造に関わっていることを確認するための鍵なのです。共に未来を考えたい学生さんたちの参加を大いに歓迎いたします。

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東アジアにおける学芸の伝統と現代に対する新たなアプローチを目指して。
東京大学と北京大学による東アジア学ジョイントプログラムの東大側運営主体として2019年に発足したEAAが掲げる「東アジアからのリベラルアーツ」をより具体的に推進するために、東アジアの「アーツ」(総合学芸知)に対する包括的な理解と新たなアプローチを探究します。その方法として、EAAが培ってきた北京大学を含む国際的な学術ネットワークを存分に活かしながら、伝統と現代を架橋する視座に立ち、東アジアの思想・技芸・文化・社会に対して総合的な研究を行います。

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「一高プロジェクト」は、2019年春、EAAの駒場オフィスが、かつての第一高等学校、通称「一高」時代の中国人留学生のための講義棟であった「101号館」に入居したことを機縁として始まりました。「101号館」をはじめ当時の貴重な資料の調査・公開を通して、駒場に刻まれた歴史に学び、未来へと記憶をつなぎ、ここから新しい学問のありかたを構想・発信することを目指す活動です。

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