EAAは、21世紀の世界と人間のために新たな学問を創造すべく「東アジア発のリベラルアーツ」という標語を掲げています。国際的な研究ネットワークと学部生教育を結びつけるのみならず、産業社会とも協働しながら、アカデミアの新たな「フロンティア」として精力的な活動を行っています。「30年後の世界へ」という講義のタイトルは、わたしたちが望む未来に向かって、偶然性と不確実性を運命的な悦びへと転換していくための想像力と感性を養うことを目指してつけられたものです。そして、こうした想像力と感性こそは、わたしたちが「教養」と呼び習わしている、知性の最も根底的な土台を構成するものです。では、わたしたちは、未来に向かって何を、どのように望むべきでしょうか。いったいわたしたちはどのような世界を想像すべきでしょうか。これは開かれた問いです。そこに誰もが均しく認める唯一の答えは存在していないでしょう。しかし、この問いこそはわたしたちが意志する人間として未来の創造に関わっていることを確認するための鍵なのです。共に未来を考えたい学生さんたちの参加を大いに歓迎いたします。
プロジェクト
東アジアにおける学芸の伝統と現代に対する新たなアプローチを目指して。
東京大学と北京大学による東アジア学ジョイントプログラムの東大側運営主体として2019年に発足したEAAが掲げる「東アジアからのリベラルアーツ」をより具体的に推進するために、東アジアの「アーツ」(総合学芸知)に対する包括的な理解と新たなアプローチを探究します。その方法として、EAAが培ってきた北京大学を含む国際的な学術ネットワークを存分に活かしながら、伝統と現代を架橋する視座に立ち、東アジアの思想・技芸・文化・社会に対して総合的な研究を行います。