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学術フロンティア講義「30年後の世界へ」

第12回 学術フロンティア講義
「30年後の世界へ——変わる教養、変える教養」

第12講 7月4日(金)

中島 隆博(東洋文化研究所長、中国哲学・世界哲学)
「古典の最終章を書く」

AIやインターネットの発展により、従来の記憶重視の教養から、他者との共同行為としての「考える」力が重視される時代へと移行している。本稿は、儒教の「礼」や禅の説法に見る感情と知の関係を手がかりに、親密性に支えられた教養の可能性を探る。AIを倫理的な「仲間」とみなす視点や人間と動物の関係にも触れつつ、古典の「最終章」を書く主体としての私たちの変容を問い直す。