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学術フロンティア講義「30年後の世界へ」

第3回 学術フロンティア講義
「30年後の世界へ——変わる教養、変える教養」

第3講 4月25日(金)

開 一夫(情報学環/総合文化研究科、発達認知科学/赤ちゃん学)
「30年後30歳になる君たちに90歳になる私ができること:新しい発達科学の創成」

私の専門は「発達認知科学」である。これまで30年間、乳幼児を対象とした実証的研究を行ってきた。多くの研究者と同様に、私も「論文」を書くことに精力的であった。研究室の学生にも「生きている証として」論文を書くように指導してきた。論文を書くには「データ」が必要である。自分勝手な思想・思惑を排除するためである。ただ、論文をどれだけ書いても、モヤモヤとした気持ちが残る。ここでは、子どもを対象とした実証的研究やそこで得られる新しい「データ」の維持・管理方法について、子ども達の30年後の笑顔を想像しながら議論したい。