イベント

第20回 藝文学研究会

【日時】
2024年5月15日(水)16:00-17:30

【開催形式】
オンライン(一部対面)/Zoom(参加ご希望の方はこちらよりご登録をお願いいたします。)
EAAメンバーのみ東京大学東洋文化研究所より参加するハイブリッド形式での開催となります。

【言語】
日本語

【報告者】
東京大学東洋文化研究所 上原究一氏

【発表タイトル】
誰が呂布を最強にしたのか:古典文学におけるキャラクターと「作者」たち

【発表概要】
現代日本のサブカルチャーにおいては、三国志最強の武将と言えば呂布だというのがすっかり定着しており、呂布は世界史上屈指の強さを誇る人物という扱いを受けることさえある。しかし、実在の呂布は確かに強い武将ではあったものの、史書にそこまで人間離れした強さが記録されている訳ではない。それでは一体、呂布が最強というイメージはいつ誰によって作られ、どのようにして定着したのだろうか。その過程で明代の『三国志演義』が果たした役割の大きさは先行研究でも指摘されているところではあるが、それより後の清代の通俗文においても呂布は常に文句なしの最強に描かれているとは限らないし、日本における三国志ものの諸作品においても、1980年代までは呂布が別格の最強扱いをされていたとは言い難い。また、そもそも『三国志演義』も呂布を描く際に専ら強さばかりを強調している訳ではないし、大きく四系統に分けられる明代から清代にかけての『三国志演義』の諸テキストの間でも、呂布の強さの描写には微妙ながら差異が認められる。そうした問題を掘り下げながら、古典文学におけるキャラクター(或いは物語)と「作者」の関係性について考えてみたい。