2023年8月1日（火）14時より第5回EAA修了式が行われた。張政遠氏（総合文化研究科）の司会進行で、最初にEAA院長の石井剛氏（総合文化研究科）から英語での祝辞があった。石井氏は、戦争や環境問題や感染症の危機がつづくなかで、ありふれた日常生活をわたしたちがいまどのように想像できるだろうかと問いかけ、ディスプリンの中と外の緊張関係に注意を払い、前EAA院長の中島隆博氏が提案するco-becomingのプロセスにおいて思いがけないものと出会いつづけ、EAAで学んだことを糧に自分自身の経験を豊かに拡げていってほしいと希望を託した。修了証授与のあと、第2期修了生のYANG Xiaolong氏からは混沌としたこの時代の希望とは楽観的であることではないかと述べられ、行動をしてゆく展望が語られた。同じく第2期修了生のXU Minghao氏からはたしかに見えるものがたしかではないこの現況でどのように生きてゆくのかが問われており、いつも問いを投げかけつづける態度を見つけることができた幸運が振り返られた。最後に、第3期生代表の XIA Mengqi氏から在学生を代表しての送辞があり、制約下で留学した二人の知性に励まされた感謝が述べられ、アフターコロナの世界でのより自由な自己実現が叶うよう前途が祝福された。気候変動の猛烈さを体感させる連日の酷暑だったが、この日は雷雨の直後、嘘のように涼しさが訪れていた。二人が今後、どこにあっても、みずからの人生を切り拓いてゆけることを心から祈っている。

YANG Xiaolong

XIA Mengqi

報告：髙山花子（EAA特任助教）