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2022年夏学期末特別講話 「不要不急と民主主義」

國分功一郎氏 2022年夏学期末特別講話

「不要不急と民主主義」

コロナ禍で私たちは「不要不急」という言葉を毎日のように聞かされました。しかし「不要不急」とは何でしょうか。実のところ、「不要不急」のものを避けるべきであるという傾向はコロナ禍以前より存在していました。たとえば様々な嗜好品のことを考えてみてください。それらは生存に必要かと言えば必要ではありません。「不要不急」です。

「不要不急」のものをこうして斥けていく社会はいったいどこまで進むのでしょうか。それを考えてみる時、避けてとおれないのが民主主義の問題です。果たして、民主主義とは「必要」なものなのでしょうか。いや、民主主義は必要/不必要の水準に位置するものなのでしょうか。

あるいは、必要/不必要とおそらくは密接な関係にある手段/目的という対概念で考えてみてもいいでしょう。民主主義は政治的な手段であり、それによって達成される政策等々が目的であると考えることが正しいとしたら、民主主義は果たして「必要」でしょうか。もしかしたら、「民主主義は不要不急だ」ということになってしまわないでしょうか。

コロナ禍が一時的に収まりを見せつつある夏休み前のこの時期に、コロナ禍にある現代社会と民主主義の関係についてお話しをしたいと思います。

 

【日時】  2021年8月1日15時〜18時
【場所】  東京大学駒場キャンパス KOMCEE East K011
【主催】  東アジア藝文書院
【事前登録制】  以下よりご登録ください:https://forms.gle/xXkfk1EuTa2PTKTJA     
※学内者・関係者限定
※配信や録画などはありません

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