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学術フロンティア講義「30年後の世界へ」

第12回 学術フロンティア講義
「30年後の世界へ——空気はいかに価値化されるべきか」

第12講 7月7日(金)

齋藤幸平(総合文化研究科)
「空気が商品になるとき——炭素税、CCS、ジオエンジニアリング」

資本主義とは無限の成長を目指す近代社会システムであり、そのために、あらゆるものを商品化していく。もちろん、空気さえも例外ではない。しかも、そうした傾向が、環境危機の深刻化とともに生じている。だが、「空気の価値」とは何か。本来商品ではなく、価値のない空気に値札をつけることでいったいどのような問題が生じるのか。本講義では、マルクスの『資本論』をてがかりに、この問題について考察していく。